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家庭文庫をやっています。ぶんこにある絵本・児童書の紹介ブログです。
 
 
 
 
「心の宝箱にしまう15のファンタジー」
 
 
【2014/04/16 15:58】
 
 
「心の宝箱にしまう 15のファンタジー」が2冊の文庫になって出版されました。

前半の7作品が「ひとにぎりの黄金 宝箱の章」に

ひとにぎりの黄金 宝箱の章 (竹書房文庫)ひとにぎりの黄金 宝箱の章 (竹書房文庫)
ジョーン・エイキン 三辺 律子

竹書房 2013-10-24
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後半の8作品が「ひとにぎりの黄金 鍵の章」に
ひとにぎりの黄金 鍵の章 (竹書房文庫)ひとにぎりの黄金 鍵の章 (竹書房文庫)
ジョーン・エイキン 三辺律子

竹書房 2013-11-28
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ハードカバーは、1冊1600円(税別)で、
文庫では、1冊571円(税別)になってます。

出版社も、訳も、挿絵も変わりませんでしたが、

残念なことに、「ふりがな」がなくなっていました・・。

(出だしの継母(ままはは)だけには、ついていましたが)

文庫をされている方に指摘されたのですが、

大人は何気に読んでますが、小学生で、まだ習っていない漢字がでると、

読みずらいのです。

ハードカバーは、まだ出版されていますので、もし小学生のお子さんが読まれるのであれば、
ハードカバーのほうをおすすめします。

中学生以上のお子さんが、学校で読まれるなどの場合は、
文庫版は、手軽に持って行けて、便利です。

この本の紹介は、過去に2回していましたので、一つにまとめてみました。

ちょっと、長くなってしまいましたが、よかったらどうぞ、お読みください。



2011.6.6に掲載した紹介文。

作者がお気に入りの作品を集めた本です。
選んだ理由も納得できる内容です。
心の宝箱にしまう15のファンタジー心の宝箱にしまう15のファンタジー
ジョーン エイキン Joan Aiken

竹書房 2006-02
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どのお話も、子どもが主人公というものが多く、
  子どもたちが共感しながら読むのではないでしょうか。

前にご紹介した「アーミテージ一家」のお話も含まれています。
 「おとなりさんは魔女」紹介はこちら→
 「ねむれなければ木にのぼれ」紹介は、こちら→
 「ぞうになった赤ちゃん」紹介はこちら→


かわいそうな状況の子どもたちを救う手が色々な形で現れて、

作者の豊かな想像力に、驚きます。

最後には、よかったねと思えるところがいいです。


気になった作品を上げてみました。
  (全作品の感想を書きたいとこですが・・)

「三つ目の願い」
昔話のように、3つの願いをかなえられるようになったのですが、
さすがエイキン、普通にはおわりません。昔話で失敗してしまう三つ目の願いをどうするのでしょう。

「からしつぼの中の月光」
エイキンには、めずらしく現代のお話ですが、そこはやっぱりエイキンの作品です。
ここに出てくるおばあちゃんって、エイキンのおばあちゃんか、
または、作者本人なのか、その生活にあこがれます。


「望んだものすべて」
歩いたあとから、花が咲く。ファンタジックで、すてきっとは、ならないのです。
現実は、失業するしかないのです。おばの願いのでせいで、困ってしまう女性の話です。

「お城の人々」
あこがれの王女さまと結婚できたのに、結婚したとたん、王女様が普通の人のようになると、
つい、思いやりのない言葉を言ってしまい、大切な人を失い・・。
ちょっと、結婚した旦那さんへの皮肉がこもった作品です。




同じ作品で、別の翻訳家が訳された本がありますので、
その違いを感じるのも楽しみの一つです。

原書は、同じでも言い回しで雰囲気も変わるものだなあと感じました。

どちらが好きかというのは、読んだ方のお好みかな。

ぜひ、比べてみてください。

題名が違うので、並べてみました。
  (心)心の宝箱にしまう15のファンタジー
   (3)ゾウになった赤ちゃん アーミテージ一家のお話3
     (魔)魔法のアイロン 岩波少年文庫 絶版

(心)シリアル・ガーデン → (3)王女さまとふしぎな庭

(心)三つ目の願い → (魔)三つめの願い

(心)ナッティ夫人の暖炉 → (3)ナッティ夫人の暖炉

(心)望んだものすべて → (魔)めいわくな贈り物

(心)ホーティングさんの遺産 → (3)めいわくなロボット



2006.7.3に、掲載したものもあったので、こちらに転載します。

久々に、たっぷり楽しめた本でした。

 ちょっぴりかなしいお話や、クスリと笑ってしまうお話や、

   うーん、さすが!とうならせるファンタジーなど、

          まさに、多彩です。


15の中で、どれがおすすめかと言うと、

    それぞれの良さがあって、むずかしいですが、

わたしは、「からしつぼの中の月光」に出てくる、

 おばあちゃんが、作家エイキンをイメージさせて、好きです。

「魚の骨のハープ」は、北欧の昔話のように、

  困難に打ち勝って、幸せになるお話で、話の展開がうまいです。

かと思うと、「ネコ用ドアと、アップルパイ」みたいな、

 日常的に、ありそうなお話もあって、すごく親近感がわきます。


  そして、「本を朗読する少年」は、まさに、

           本好きには、たまらない、展開です。

 などなど、どれをとっても、紹介したくなるお話ばかり

    ぜひ、読んでみてください。

追記:エイキンのほかの作品は、品切れ本が多くて残念です。

   どれも、奇想天外で、とてもおもしろいのに。

また、題名に関して、

  原題は、直訳すると、”一握りの金”なので、

    エイキンの雰囲気からすると、こちらのほうが、

 ぴったりなような気がします。

   帯に書かれている広告も、中身と違う気がします・・。

 こうやって、出版してくださったことには、感謝しますが・・・



初めて出会ったときと、再び読んだときと、
選んでいる作品が違っていたのに、驚きです。
今だったら、どの作品をえらぶかな~♪

題名が変わりましたね。前の題名は、覚えずらかった。
      2014.4.16



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「ツバメ号とアマゾン号」
 
 
【2013/07/30 10:40】
 
 
究極の遊びと冒険、
  これこそ、夏休み
ツバメ号とアマゾン号 (アーサー・ランサム全集 (1))ツバメ号とアマゾン号 (アーサー・ランサム全集 (1))
アーサー・ランサム

岩波書店 1967-06-19
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2013年7月 暑いです。
こんな時は、涼しいところに行ってのんびり過ごしたいです。

海外では、長い休みをとって、別荘で過ごすようですね、
そんな子供たちの様子を物語にした作品です。

と言っても、けっしてのんびりと過ごすのではありません、
子どもたちは、冒険を求めています。

4人の子供たちは、大きな湖を海に見立てて、そこにある島に海賊となって住むのです。
子どもたちだけで。これもすごいことですが、
さらに、すごいことが、子どもたちだけで、船を操縦できるのです。

そして、そこに敵が現れて、戦いになります。
もうそうなると、ごっこ遊びを超えています。
子どもたちは、本気です。

さらに、現実でも事件が起こり、子どもたちもまきこまれます。

わくわく、ドキドキすることばかりです。

帆船に乗りたくなります。

子どもたちの性格がよくわかる文章で、親しみがわきます。



シリーズは、全部で12冊あります。
夏に読みたい本です。

文庫本もあります。

共訳から、神宮輝夫氏の新訳となりました。

ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)アーサー・ランサム 神宮 輝夫

岩波書店 2010-07-15
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ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)
アーサー・ランサム 神宮 輝夫

岩波書店 2010-07-15
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毎日新聞に、神宮輝夫さんの記事がありました→こちら
少年文庫化にあたり、各巻の全面改訳を試みている。「古い言葉遣いや表現を改めるだけでなく、スピード感のある文章で、しかも最後までリズムが変わらないようにと心掛けています」
引用終わり

社会保障審議会の推薦児童福祉文化財に選ばれたようですが、
↑って、なんでしょう。

厚生省のHPに説明がありました→社会保障審議会は、厚生労働大臣の諮問に対して答申や意見の具申を行う他、児童福祉法第8条第7項の規程により、出版物、舞台芸術、映像・メディア等の各部門毎に優れた児童福祉文化財の推薦を行っています。
引用終わり

難しい言葉で書かれてましたが、ようは、子どもが楽しんで読めて、心に残るおすすめする本のようです。

出版社等が、申請して、それを審査するので、うーんな感じです。

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「ぼくだけの山の家」
 
 
【2013/04/01 16:19】
 
 
大人もわくわくする森での生活が描かれています。
ぼくだけの山の家ぼくだけの山の家
ジーン・クレイグヘッド ジョージ Jean Craighead George

偕成社 2009-03
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表紙絵には、大きな木のうろを家のようにしていて、

空中には、ハヤブサが飛んでいる様子が描かれていて、

話を読み進めながら、どうして木に住むようなったんだろうとか、

ハヤブサとは、どうやって仲良くなったんだろうかが、

だんだんわかってきて楽しいです。


物語は、兄弟が多くて長い家出をする少年のお話です。

その家出先というのが、人里離れた山奥なのですが、

いったいどうやって暮らしていくのか、とっても気になって

どんどん読み進んでいきます。


残り数ページになったとき、この物語を読み終わるのをとても残念に思ったほど、

面白かったです。

山での生活をたんたんと綴っただけなのですが、

とにかく不便なことを工夫して、快適に過ごしている様子がとても頼もしくて、

思わず、応援したくなります。

と同時に、この子なら大丈夫という安心感もあります。


作者のあとがきに、この男の子は実在するのかという問い合わせがよくあるそうです。

それぐらいリアリティがあるのです。


ファンタジーから切り離され、現実の世界に浸りつつある5・6年生にいかがでしょう。

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「ゆびぬきの夏」
 
 
【2013/02/21 11:41】
 
 
絶版になっていた本が、新訳で復刊しました。
アメリカの農場に暮らす少女の楽しいお話です。

「指ぬきの夏」 エリザベス・エンライト作/絵 岩波少年文庫
指ぬきの夏 (岩波少年文庫)指ぬきの夏 (岩波少年文庫)
エリザベス・エンライト

岩波書店 2009-06-16
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ガーネットは、ある日、川で、銀の指ぬきをみつけます。

その日から、いろいろなことがおこります。

それも、いいことばかりなのです。

指ぬきは、いいことがあるしるしなのです。

ガーネットになって、のびのびと読める本です。


小学校5・6年生におすすめです。
同年齢が気になる世代なので。
そして、夏に読むのがおすすめです。

同じ作者の本で、「土曜日はお楽しみ」という本があります。
紹介文は、こちら→


土曜日はお楽しみ (岩波少年文庫)土曜日はお楽しみ (岩波少年文庫)
エリザベス・エンライト

岩波書店 2010-12-17
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以前は、ベネッセから「ゆびぬきの夏」という題で、出版されてましたが、

絶版になり、もう手に入らないかと思われていましたが、

岩波少年文庫から、新訳で「指ぬきの夏」として発売されました。

とても、うれしいことです。


訳を読み比べてみたのですが、

それぞれ訳者の個性が出ていて、両方いいです。

新訳のほうが、言葉をよりやさしく表現している感じがします。


ここからは、一般の翻訳本に対しての感想です。

文章がやさしいというのは、子供向けにということで
そのことがいい場合もあり、悪い場合ありです。


最近の児童書にはありがちな、
よりわかりやすく、より簡単にという風潮でしょうか。

むずかしい言葉を使うと、子どもたちが読まないと思うのでしょうか。

味わいや、深さは、多少意味がわからなくても伝わるのではないでしょうか。


代える必要のない訳は、代えずにできないのかな。

出版社の垣根を越えて、いい訳は残していく方向でできないものかと、

今まで見てきた絵本や、児童書の中で、そう感じたものがありました。

誰のための本なのか、その行いは、誠意あるものなのか。

売るためのの発想から、質の良い本を子どもたちに届ける体制へ。

良い絵本を残していく使命を果たして欲しいものです。

2011.8.21の記事に加筆

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「地下の洞穴の冒険」
 
 
【2012/03/11 21:09】
 
 
お話の展開よりも、その表現力に感心します。
地下の洞穴の冒険 (岩波少年文庫 (3140))地下の洞穴の冒険 (岩波少年文庫 (3140))
リチャード・チャーチ ジョフリー・ウイッタム

岩波書店 1996-05-15
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物語は、題名のとおり少年たちが地下の洞穴に入り、冒険をします。

あらすじは、簡単に説明できますが、

展開よりも、場所やその場の雰囲気、少年たちの心の動きなど、

表現がとても詩的で感心します。

また、それぞれの少年の特性がよく書かれていてわかりやすいです。

そして、少年たちの心の変化も手に取るようにわかります。

リーダーぶる少年が、簡単に没落したり、

気弱に見えた少年が、ピンチになると大胆に行動したりと。



作者は、詩人でもあるそうで、なるほど詩的な表現なのだなと納得。

短いお話ですが、おすすめです。


続編で「ふたたび洞穴へ」があるのですが、

岩波少年少女文学全集18のみで、以降、再販されていないようです。

せっかくなので、読みたいです。


復刊ドットコムに、リクエストにありました。



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