家庭文庫をやっています。ぶんこにある絵本・児童書の紹介ブログです。
 
 
 
 
「ジルベルトとかぜ」
 
 
【2011/09/14 23:02】
 
 
風を、こんなにやさしく、ていねいに、
   表現している絵本は、なかなかありません。
ジルベルトとかぜジルベルトとかぜ
マリー・ホール・エッツ たなべいすず

冨山房 1975-08-05
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主役は、ジルベルトという少年と、”かぜ”です。

家の中にいるジルベルトに、風が、外へ誘います。

ジルベルトは、いそいそと風船を持って外へ出ます。

風は、最初おとなしく吹いていたのに、

  ちょっと意地悪して、風船をさっと木の上まで舞い上げてしまいます。

そこで、ジルベルトは、「かぜくん、おねがいだから かえしてよ」

  でも、風は、笑ってささやくだけです。「おーーい」て。


その後も、ジルベルトと風の様子をやさしい言葉で、伝えます。


洗濯物と遊ぶ 風。   

傘をとろうとする 風。

風が、木戸をぎしぎしと揺らすのを見て、

   ジルベルトが木戸に乗ると、風はゆするのをやめてしまいます。

      「ねえ、ゆすってよ」とお願いしても、重すぎるのですね。

風は、さまざまなところにでてきます。

そして、ときには、荒々しくなります。

でも、風もときどき疲れます。「どこにいるの?」ときくと、

「しゅうー」といって、枯れ葉を一枚舞い上がらせて、場所を知らせてくれます。


小さいころから、このようなやさしい語り口調を聞いていると、

きっとやさしい気持ちをもてるようになるでしょう。


そして、”かぜ”という目には見えない存在に気づくことができるはず。


どこにでも、目には見えなくてもいる存在、風や太陽。

   それは、子どもを暖かく見守る親という存在と同じ

       一人ではない、守られているという安心感。

   子どもに感じて欲しい感覚です。



この絵本のページ下地となっている色は、独特の色をしています。

その色は、カーキーを薄くした色で、
    多分「黄橡(きつるばみ)」という色です。

どんぐりを煎じて染めた色だそうです。灰色がかった黄赤色です。

その色は、白をめだたたせる色で、ジルベルトの褐色の肌にもあいます。

表紙だけは、黄色の地色です。

2009.4.2 掲載分に、追記しました。
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