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「リフカの旅」
 
 
【2015/07/11 16:31】
 
 
リフカの旅リフカの旅
カレン・ヘス 伊藤 比呂美

理論社 2015-02-28
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主人公は、12歳、ユダヤ人の女の子リフカ。

作者の大叔母から聞いた話を元に書いた物語ということで、
創作だけではない、事実からくる迫力があります。

ロシア(ウクライナ)脱出するため、アメリカに移民することを決意したリフカの家族。

列車に乗ることから大変な思いをしながら、ポーランドへ。

やっと着いても、リフカだけは、問題があり家族と一緒に行けなくなります。


そこから、家族と離れ離れになったリフカのつらい日々が始まります。

でも、リフカは大変努力します、その時できる精一杯のことをやります。

その中でも、言葉の問題を、元からもっていた才能なのか、12歳という柔軟な頭のおかげか、
生活するのに、不自由しない語学を身につけます。

ポーランド、ベルギー、アメリカとそれぞれの言葉を習得します。

やっとの思いでアメリカに着いたものの、島で足止めにあいます。

そこにあったのは、「自由の女神」の像です。

自由と民主主義の象徴であるこの像を、移民たちはどういう思いで見つめていたのか、
大切な意味のある像だと初めて知りました。


実話であり、大叔母さんは、アメリカに住んでいるのだから、ちゃんとたどり着いたんだとわかっていても、
過酷な状況、度重なる不運に、本当に着けるのか読みながら、不安になります。

そんなリフカを支えていたのは、家族に会いたいという思い、プーシキンの詩の本、
そして、いとこへの手紙です。

原書の題名は、「リフカからの手紙」で、この手紙を書くことで、自分の置かれた状況を、
冷静に判断し、言葉を発することで内側に溜め込まず、読み返して、勇気をもらっていたのだと思います。

時代で、状況は変わりますが、同じ12歳の子たちがこれを読んでどう思うのか、

ぜひ、同世代の時に、読んでみて欲しい本です。


テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

 
 
 
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