家庭文庫をやっています。ぶんこにある絵本・児童書の紹介ブログです。
 
 
 
 
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「ジャングル・ブック」
 
 
【2015/11/30 20:49】
 
 
ジャングル・ブック (岩波少年文庫)ジャングル・ブック (岩波少年文庫)
ラドヤード・キプリング 五十嵐 大介

岩波書店 2015-05-16
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以前、角川文庫版で西川孝次:訳を読んだことはあったのですが、

新訳が出たので、何年かぶりかに読みました。

おもしろい、そしてかっこいい。

きびきびとして、無駄のない文章。

オオカミに育てられた少年、モウグリの眼を通して、ジャングルの様子、
人間たちの様子(こちらはひどくばかげて見える)を見ます。

ヒグマのバルーから教わるたくさんの掟に、モウグリは飽き飽きしますが、
実際、猿に襲われ連れ去られたとき、この掟が大変役に立ちます。

そうやって、モウグリは、経験し、頼もしいぐらいに成長していきます。

大きくなって、自分をジャングルに追いやった因縁の虎シア・カーンとの
戦いに向かうのです。


ジャングルは、厳しい世界です、死と隣りあわせなので、
文章からも、その厳しさが伝わってきます。


掟がないのは、猿だけです。無秩序で、リーダーもなく、
ジャングルの嫌われものです。
ジャングルの動物も関わらないようにしています。
でも、猿は、注目してほしいのです、いつもその機会を狙っています。

そんな様子は、人間界にもある。

そして、物語の中で、猿よりも、ひどいのは人間でした。
本当に、同じ人間ながら、そういう行動をとってしまうのは仕方ないにしろ、
情けないです。

今回は、ジャングル・ブックの中でもモウグリが出てきたお話だけを集めたようですが、

話の時系列がバラバラなのが少し気になりました。

他のお話が入っていたら、気にならなかったのではないかなと、思いました。

他のお話もいいので、ぜひ、2冊目を出してほしいです。

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テーマ:中学生にオススメ - ジャンル:本・雑誌

 
 
 
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「鉄道きょうだい」
 
 
【2015/08/04 22:02】
 
 
鉄道と仲良しな兄弟のお話
鉄道きょうだい鉄道きょうだい
イーディス ネズビット E. Nesbit

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作家のネズビットは、「砂の妖精」など魔法を題材にしたファンタジーが

多いのですが、この作品は、魔法は一切でてきません。

でも、出来事が魔法のようかな~。


物語は、突然お父さんがいなくなったところから始まります。

都会に住めなくなったので、お母さんと兄弟たちは、いなかに引っ越します。

慣れない場所で、唯一お父さんと繋がりを感じるのが鉄道でした。

そして、その鉄道をめぐって起こる様々な出来事を、兄弟が解決していくお話です。


読み終わって、暖かい気持ちになる作品です。



追記:文庫で、よく本を読んでいる女の子が、この本が好きと言ってました。
    あらためて、子どもの時に読んで欲しい本だなと感じました。


こちらも、おすすめです。

魔法が出てきますが、主人公の健気さに、心打たれます。
ディッキーの幸運ディッキーの幸運
E・ネズビット 井辻 朱美

東京創元社 2014-09-29
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魔法の王道、砂の妖精と言っても、美しい妖精ではありません、残念ながら。
砂の妖精 (福音館文庫 古典童話)砂の妖精 (福音館文庫 古典童話)
イーディス ネズビット H R ミラー

福音館書店 2002-06-20
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わくわくする冒険の物語です。
火の鳥と魔法のじゅうたん (岩波少年文庫 (2096))火の鳥と魔法のじゅうたん (岩波少年文庫 (2096))
イーディス ネズビット H.R.ミラー

岩波書店 1983-06-24
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2013.1.15 初

テーマ:児童書 - ジャンル:本・雑誌

 
 
 
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「リフカの旅」
 
 
【2015/07/11 16:31】
 
 
リフカの旅リフカの旅
カレン・ヘス 伊藤 比呂美

理論社 2015-02-28
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主人公は、12歳、ユダヤ人の女の子リフカ。

作者の大叔母から聞いた話を元に書いた物語ということで、
創作だけではない、事実からくる迫力があります。

ロシア(ウクライナ)脱出するため、アメリカに移民することを決意したリフカの家族。

列車に乗ることから大変な思いをしながら、ポーランドへ。

やっと着いても、リフカだけは、問題があり家族と一緒に行けなくなります。


そこから、家族と離れ離れになったリフカのつらい日々が始まります。

でも、リフカは大変努力します、その時できる精一杯のことをやります。

その中でも、言葉の問題を、元からもっていた才能なのか、12歳という柔軟な頭のおかげか、
生活するのに、不自由しない語学を身につけます。

ポーランド、ベルギー、アメリカとそれぞれの言葉を習得します。

やっとの思いでアメリカに着いたものの、島で足止めにあいます。

そこにあったのは、「自由の女神」の像です。

自由と民主主義の象徴であるこの像を、移民たちはどういう思いで見つめていたのか、
大切な意味のある像だと初めて知りました。


実話であり、大叔母さんは、アメリカに住んでいるのだから、ちゃんとたどり着いたんだとわかっていても、
過酷な状況、度重なる不運に、本当に着けるのか読みながら、不安になります。

そんなリフカを支えていたのは、家族に会いたいという思い、プーシキンの詩の本、
そして、いとこへの手紙です。

原書の題名は、「リフカからの手紙」で、この手紙を書くことで、自分の置かれた状況を、
冷静に判断し、言葉を発することで内側に溜め込まず、読み返して、勇気をもらっていたのだと思います。

時代で、状況は変わりますが、同じ12歳の子たちがこれを読んでどう思うのか、

ぜひ、同世代の時に、読んでみて欲しい本です。


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「さすらいの孤児ラスムス」
 
 
【2015/05/28 14:42】
 
 
さすらいの孤児ラスムス (リンドグレーン作品集 (11))さすらいの孤児ラスムス (リンドグレーン作品集 (11))
リンドグレーン エーリック・パルムクヴィスト

岩波書店 1965-11-16
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ここしばらく、リンドグレーンの作品を続けて読んでいます。

孤児院にいたラスムスなかなか自分を引き取ってくれる人がいなくて、やきもき。

そんなある日、あることから、孤児院を飛び出します。

行く当てもなくさまよっているところで、風来坊のオスカルに出会います。

風来坊生活は、自由で気ままで、今までに経験したことのない喜びを覚えます。

そんな中、事件を目撃し、巻き込まれていき、話は急展開となり、

最後は、とっても幸せになるお話です。



リンドグレーンは、ピッピなどの破天荒なお話や、「やかまし村」など楽しいお話もありますが、

小作品集などでは、不幸な子どもたちを幸せにするお話も多いです。

それらには、色々な状況化の子どもたちへの幸せになってほしいという作者の思いが溢れています。

そういうお話を読むと、この作品はそういった小作品の集大成のような気がします。


子どもたちがこの作品を読んで、悪い大人もたくさんいますが、オスカルのようないい大人もいます、

いつでも、希望を忘れないで、前に進んでいける勇気をもらえたらいいな。

さすらいの孤児ラスムス (岩波少年文庫)さすらいの孤児ラスムス (岩波少年文庫)
アストリッド リンドグレーン エーリック・パルムクヴィスト

岩波書店 2003-02-18
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また、このお話を読んでいて、最近読んだ本とよく似ているなと思いました。

ディッキーの幸運ディッキーの幸運
E・ネズビット 井辻 朱美

東京創元社 2014-09-29
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似てるといっても、登場人物の設定のことで(孤児と風来坊)

ストーリーは、過去と現在を行き来するファンタジーが入るので、随分違う内容です。
(ファンタジーは、作者ネズビットのお得意です)

そして、さらに違うのが、主人公の願い、風来坊を幸せにすることなのです。

主人公の人を思う優しい気持ちに共感できます。

こちらも、おすすめです。


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「心の宝箱にしまう15のファンタジー」
 
 
【2014/04/16 15:58】
 
 
「心の宝箱にしまう 15のファンタジー」が2冊の文庫になって出版されました。

前半の7作品が「ひとにぎりの黄金 宝箱の章」に

ひとにぎりの黄金 宝箱の章 (竹書房文庫)ひとにぎりの黄金 宝箱の章 (竹書房文庫)
ジョーン・エイキン 三辺 律子

竹書房 2013-10-24
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後半の8作品が「ひとにぎりの黄金 鍵の章」に
ひとにぎりの黄金 鍵の章 (竹書房文庫)ひとにぎりの黄金 鍵の章 (竹書房文庫)
ジョーン・エイキン 三辺律子

竹書房 2013-11-28
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ハードカバーは、1冊1600円(税別)で、
文庫では、1冊571円(税別)になってます。

出版社も、訳も、挿絵も変わりませんでしたが、

残念なことに、「ふりがな」がなくなっていました・・。

(出だしの継母(ままはは)だけには、ついていましたが)

文庫をされている方に指摘されたのですが、

大人は何気に読んでますが、小学生で、まだ習っていない漢字がでると、

読みずらいのです。

ハードカバーは、まだ出版されていますので、もし小学生のお子さんが読まれるのであれば、
ハードカバーのほうをおすすめします。

中学生以上のお子さんが、学校で読まれるなどの場合は、
文庫版は、手軽に持って行けて、便利です。

この本の紹介は、過去に2回していましたので、一つにまとめてみました。

ちょっと、長くなってしまいましたが、よかったらどうぞ、お読みください。



2011.6.6に掲載した紹介文。

作者がお気に入りの作品を集めた本です。
選んだ理由も納得できる内容です。
心の宝箱にしまう15のファンタジー心の宝箱にしまう15のファンタジー
ジョーン エイキン Joan Aiken

竹書房 2006-02
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どのお話も、子どもが主人公というものが多く、
  子どもたちが共感しながら読むのではないでしょうか。

前にご紹介した「アーミテージ一家」のお話も含まれています。
 「おとなりさんは魔女」紹介はこちら→
 「ねむれなければ木にのぼれ」紹介は、こちら→
 「ぞうになった赤ちゃん」紹介はこちら→


かわいそうな状況の子どもたちを救う手が色々な形で現れて、

作者の豊かな想像力に、驚きます。

最後には、よかったねと思えるところがいいです。


気になった作品を上げてみました。
  (全作品の感想を書きたいとこですが・・)

「三つ目の願い」
昔話のように、3つの願いをかなえられるようになったのですが、
さすがエイキン、普通にはおわりません。昔話で失敗してしまう三つ目の願いをどうするのでしょう。

「からしつぼの中の月光」
エイキンには、めずらしく現代のお話ですが、そこはやっぱりエイキンの作品です。
ここに出てくるおばあちゃんって、エイキンのおばあちゃんか、
または、作者本人なのか、その生活にあこがれます。


「望んだものすべて」
歩いたあとから、花が咲く。ファンタジックで、すてきっとは、ならないのです。
現実は、失業するしかないのです。おばの願いのでせいで、困ってしまう女性の話です。

「お城の人々」
あこがれの王女さまと結婚できたのに、結婚したとたん、王女様が普通の人のようになると、
つい、思いやりのない言葉を言ってしまい、大切な人を失い・・。
ちょっと、結婚した旦那さんへの皮肉がこもった作品です。




同じ作品で、別の翻訳家が訳された本がありますので、
その違いを感じるのも楽しみの一つです。

原書は、同じでも言い回しで雰囲気も変わるものだなあと感じました。

どちらが好きかというのは、読んだ方のお好みかな。

ぜひ、比べてみてください。

題名が違うので、並べてみました。
  (心)心の宝箱にしまう15のファンタジー
   (3)ゾウになった赤ちゃん アーミテージ一家のお話3
     (魔)魔法のアイロン 岩波少年文庫 絶版

(心)シリアル・ガーデン → (3)王女さまとふしぎな庭

(心)三つ目の願い → (魔)三つめの願い

(心)ナッティ夫人の暖炉 → (3)ナッティ夫人の暖炉

(心)望んだものすべて → (魔)めいわくな贈り物

(心)ホーティングさんの遺産 → (3)めいわくなロボット



2006.7.3に、掲載したものもあったので、こちらに転載します。

久々に、たっぷり楽しめた本でした。

 ちょっぴりかなしいお話や、クスリと笑ってしまうお話や、

   うーん、さすが!とうならせるファンタジーなど、

          まさに、多彩です。


15の中で、どれがおすすめかと言うと、

    それぞれの良さがあって、むずかしいですが、

わたしは、「からしつぼの中の月光」に出てくる、

 おばあちゃんが、作家エイキンをイメージさせて、好きです。

「魚の骨のハープ」は、北欧の昔話のように、

  困難に打ち勝って、幸せになるお話で、話の展開がうまいです。

かと思うと、「ネコ用ドアと、アップルパイ」みたいな、

 日常的に、ありそうなお話もあって、すごく親近感がわきます。


  そして、「本を朗読する少年」は、まさに、

           本好きには、たまらない、展開です。

 などなど、どれをとっても、紹介したくなるお話ばかり

    ぜひ、読んでみてください。

追記:エイキンのほかの作品は、品切れ本が多くて残念です。

   どれも、奇想天外で、とてもおもしろいのに。

また、題名に関して、

  原題は、直訳すると、”一握りの金”なので、

    エイキンの雰囲気からすると、こちらのほうが、

 ぴったりなような気がします。

   帯に書かれている広告も、中身と違う気がします・・。

 こうやって、出版してくださったことには、感謝しますが・・・



初めて出会ったときと、再び読んだときと、
選んでいる作品が違っていたのに、驚きです。
今だったら、どの作品をえらぶかな~♪

題名が変わりましたね。前の題名は、覚えずらかった。
      2014.4.16



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